今回私たちが演奏するのは、リヒャルト・シュトラウス:F. クープランのクラヴサン曲によるディヴェルティメント作品86
リヒャルト・シュトラウスとしては珍しいほど小規模な管弦楽曲と思います。曲名すら知らない方も多いのでは。リヒャルト・シュトラウスはウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任します。これによって活動の拠点がベルリンからウィーンに移動することになるのですが、それがシュトラウスがあらためて古典派の音楽と向き合う切っ掛けとなります。
シュトラウスの興味をひいたのがフランスの古典音楽であり、とりわけクープランのクラブサン曲には強く惹きつけられ、彼の作品を徹底的に掘り下げたようです。
そして、そんな中で彼の中で浮かび上がってきたのは、クープランのクラブサン曲をもとにしたオーケストラ曲を書いてみようとの思いでした。
第1曲 幻影を見る人
第2曲 よりぬきのミュゼット-華奢なマドロン-優しいジャヌトン-セジル夫人-居酒屋のミュゼット第3曲 ティク・トク・ショク-茶目
第4曲 嘆きのウグイス
第5曲 戦利品-鰻-若殿様たち-戦利品-おびえる紅ひわ
第6曲 手品-
第7曲 さまよう亡霊たち-
第8曲 がらくた-おどけ
当初、えっと思うほどにリヒャルト・シュトラウスらしからぬ曲の始まり。。。でもやっぱりリヒャルト・シュトラウスだった。そう思える曲です。難しいけど…深い。とっても珍しい曲です。なかなか演奏する機会のない曲に出会えました。